今宵の晩餐 vol.24 晩春の炒め煮

投稿日:2024年5月11日

 皆さん、こんばんは。六代目当主の中谷正人です。

 連載の二十四回目。家飲みの楽しみを分かち合いましょう。
 

 葉桜が日々緑を増します。新緑が力強く伸びていきます。寒の戻りもありますが初夏を思わせる日もあります。身も心も軽やかな良い季節を迎えています。

 ホタテ貝柱の乾物を頂戴しました。筍、それに初夏を感じさせてくれるサヤエンドウ、ピーマン、それに干シイタケを加えて中華風の煮物を作ります。

主役の酒

清酒 大和郡山 中谷 (2023BY 20本目の酒)

 このロットは圧搾直前の日本酒度がプラス9近くと辛口になった為、慌てて搾りました。圧搾後の原酒を分析するとなぜかプラス5。通常通りでした。ただ、予定よりも早めに圧搾した為、香りが若干高く感じます。これを合わせることにしました。

アテ

晩春の炒め煮

 乾物のホタテ貝柱とシイタケを前日に水で戻しておきます。水を吸ったあと残る出し汁の量がコップ一杯程度になる水量が適。

 貝柱は調理中に自ずと崩れるのでそのまま。筍の水煮は薄切り。ピーマン、シイタケは細切り。サヤエンドウは大きいものだけを半分くらいに縦切り。

 中華鍋かフライパンに油を敷き、ニンニクと赤唐辛子の輪切りを入れて火をつけ、少し温もったところで材料を一気に投入。中火で2分ほど炒めて野菜に大雑把に熱が入ったところで乾物を戻した出し汁を入れます。出し汁に予め片栗粉を加えておき、攪拌してから加えます。中火のまま加熱し、適量の醤油で味をつけ、トロミが付くまで2分ほど煮れば出来上がり。濃い味が好きな方は、出し汁にオイスターソースを加えておくと良いでしょう。酒のアテにしますので実は私もそうしました。

晩餐

 今宵も家内と一緒に晩酌(ばんしゃく)です。

 先ずは酒を一杯。いつもながら口中に華やかな味が拡がり、キレがよく爽やかです。そして筍に貝柱を載せて一口。乾物特有の濃厚な出汁が旨い!。そして酒。

 次はシイタケとピーマン。素晴らしいマッチング。旨い!。そして酒。

 続けてサヤエンドウ。シャキシャキした歯ごたえがたまりません。甘みがあります。そして酒。旨い!。今宵も満足です。

ではまた次回。