もし首相がキリスト教徒であるとして、その信じる宗派のキリスト教会に「公式参拝」したら、多くの国民はどう感じるでしょう。「個人的にやれよ」とか「国費を使うな!」という声が聞こえて来そうです。
こんな初歩の憲法理論さえ理解できない首相や、日中経済交流の密接不可分さを理解していない元法務大臣のおかげで、中国マスコミの標的にされる日本のイメージですが、どっこい庶民は明るく受け流しています。
1.アニメで
「・・・花の子ルンルンですー・・・」むかし流行った日本のアニメの主題歌が流れてきました。ここは天津のカラオケバー、見回してみると歌っているのは中国人の女性です。
「はあっ、花の子ルンルンやて。こんなん、中国でも放送してるんですか?」私のとぼけた質問に、回りの皆さんが丁寧に教えてくれました。
「一休さんは、昔から放送してるから知ってるでしょ。ピカチューとか、キャプテン翼、ドラえもん、それにクレヨンしんちゃんなんか、とっても有名ですよ」
「そうなんですか」と、私。
「社長、こんどクレヨンしんちゃんドリンクなんか出したらどうです。当たりまっせ!」
2.歌手で
今年、ある月餅メーカーの広告ポスターに起用されていた女の子は酒井法子顔でした。酒井法子は中国コンサートを成功させてからというもの、中国では日本を凌ぐ人気者です。天津の有名寺院・天后宮のチケット改札小屋の中にまでポスターが貼ってありました。
宇多田光(ヒカル)もかなり売れているそうです。そう言えば、日本で浜崎あゆみの中国コンサートのテレビ番組を見たことを思い出しました。ステージの上から自己紹介で、「ウォー シー ビンチーブー!(我是浜崎歩)」と叫んでいたのが印象的です。
「ビンチーブー!ねえ、それにしてもブー!はないやろ。今度発音を教えてやらんとあかんなあ」と私は思ったのでした。
3.服装で
近頃、街を歩く若者のジーンズ、ボロボロに破れたり、尻のあたりだけが変色しています。こんな風に、日本の流行には敏感です。三、四年前には底が20センチくらいあるサンダルも流行っていました。
「どこから情報が流れてくるんやろう」と不思議ではありますが、考えてみれば沢山の人が往来していますし、日本のドラマもお茶の間に流れています。
韓国のトレンディードラマも話題になっています。日本から韓国、そして中国というルートもあるのでしょう。それに、それらは中国の工場で作って日本に運んでいるに違いありません。
そうそう、こういうルートもありました。カラオケのママがニコニコして私の席にやってきます。
「今度いつ日本に帰るの? 次に来るときは日本のファッション雑誌、お願いね!」
つづく