お大師さんの日と苗床作り vol.137

投稿日:2016年5月11日

<新春の行事>

谷口副住職による読経(4月21日)

お参り下さった皆さん(同)

 4月21日はお大師さんの日。中谷酒造のある番条町は、弘法大師信仰の厚い町です。弘法大師の命日(旧暦3月21日)に因んで毎月21日に大師講の集まりがあり、4月21日には各家が一つずつ持つ弘法大師の厨子を門前に飾ります。

 番条の戸数が約88戸で、各家に四国八十八ヶ所札所が割り振られています。この日番条町を一周すれば八十八ヶ所巡りができるということで、参拝客で賑わいます。このような巡礼のミニチュアは江戸時代の文化文政の頃に流行し日本各地にあったのですが、今残るのはわずかです。

左から山下さん、谷口副住職、中谷(同)

 中谷家は三十三番札所善楽寺(高知県一ノ宮)。御詠歌は、「人多く立ち集まれる一ノ宮 昔も今も栄えぬるかな」。

 曇りのち雨の天候でしたが、例年通りたくさんの方にお参りいただきました。今年は本家である四国八十八ヶ所の第二十二番札所平等寺の谷口真梁副住職にもお参りいただきました。市内在住の四国八十八ヶ所公認先達・山下正樹さんのご縁です。

 平等寺御詠歌は、「平等にへだてのなきを聞くときは あら頼もしき仏とぞ見る」。

<酒蔵の様子>

種落とし

できあがった苗床

 酒造りの道具、設備の片付けは終了しました。

 5月6日は酒米・山田錦の苗床作り。連休中に種籾の選別を行い、水に漬けておきました。前日にザルに揚げ、水気を切ってあります。

 当日は、苗パレットの底に新聞紙を敷き、山砂を入れて種落とし機へ乗せます。私が手動ハンドルを回しますとコンベアが動き、規定数量の種籾を落とし、上から栄養のある土を被せて出てきます。炭火焼鶏とかじ(三津寺筋)の戸梶店主も手伝って下さいました。

 コンクリートの上に並べて、鳥に種籾を食べられないように寒冷紗を被せ、遣り水のホースを設置すれば出来上がりです。今年の作付けは昨年と同じ約8反。111枚作りました。午後は雨。最初の水やりを省くことができました。

写真1:谷口副住職による読経(4月21日)
写真2:お参り下さった皆さん(同)
写真3:左から山下さん、谷口副住職、中谷(同)
写真4:種落とし
写真5:できあがった苗床