<蔵の様子>
7月21日は梅雨明け。23日は暦の大暑。
梅雨が明けるなり最高気温は35度。猛暑がやってきました。今年は梅雨の間の気温が比較的穏やかだっただけに暑さが身にこたえます。
水田では山田錦が順調に生育しています。背丈は約80センチまで伸びました。今の時期は土用干し。水を切って水田を乾かします。こうすることにより根は水を求めて深く張り、秋の稔りの時期に稲が倒れにくくなります。
酒蔵では静かに「時」が仕事をしています。貯蔵タンクの中の酒が熟成するには時間が必要なのです。
タンクの中の酒の温度は、気温の変化に比べると非常にゆっくりと上がっていきますので、タンクに触れると未だ春の気温の冷たさが残っているようです。タンクが並ぶ蔵の中は、涼しく感じます。我々は、こうして夏を越えて熟成した酒を瓶詰めして出荷します。
時が仕事をするかたわら、瓶を洗って、酒を濾過して、瓶詰めをする一連の作業が定期的に行われます。酒造りの従業員達は、この期間を利用して交代で休養します。
<今月の話題> 夏バテ対策
事務所や自宅はエアコンが効き快適です。一歩外に出ると35度の猛暑。暑いところで汗をかき、エアコンの入った空間で体を冷やす・・・、これを繰り返しますと体がだるくなり食欲も無くなります。いわゆる夏バテ、自律神経の失調です。そういう方に尋ねると、「入浴はシャワーを浴びるだけ」という答えが返ってきます。
夏バテの最も簡単な解決方法は、入浴時に浴槽の湯につかることです。数日で自律神経が回復します。その効果を更に高める方法があります。それは、清酒を入浴剤として使うことです。
清酒には発酵過程で麹や酵母菌が生み出してくれる微量栄養素が含まれます。この栄養素が血管を拡げて血圧を下げ、血流を盛んにしてくれます。その効果は約2時間持続します。入浴専用酒、或いは手頃な純米酒を選んで、湯を張った浴槽にコップ一杯分(約180ml)加えてつかります。
入浴後は、汗がたっぷり出ます。それで良いのです。効果はてきめん、体のだるさは消えていきます。おまけに肌の潤いも増します。一度、お試しあれ。
写真1:土用干しの稲
写真2:土用干しの水田