<蔵の様子>
土用(どよう)粕の出荷が終わりました。
日中は最高気温が30度を簡単に超えてきますが、朝夕は気温が下がってきました。寝苦しい夜ともおさらばです。
酒蔵では、酒造りの準備が始まっています。醸造量とそのスケジュールが決まり、作業日程表を作成しています。昨年調子が悪かった製麹機のヒーターも修理を終えました。
米の入荷日も決まりました。9月28日、最初の米が搬入されます。いよいよ酒造りの始まりです。
山田錦は順調に成長しています。9月1日は稲穂が出そろいました。田には水を張り、穂の成長を促します。収穫は10月上旬です。これから一ヶ月、日々米粒が充実し、穂が頭を垂れます。
<今月の話題> 夏の終わり
9月は夏の味覚と秋の味覚の交差点。近年は残暑が長引き夏の野菜や鱧(はも)、鰻を食べる期間も長くなりました。一方で中国産松茸は8月から入荷が始まりますので、土瓶蒸しの中に松茸と鱧が同居するという嬉しい情況。
クールビズのまま9月を過ごしていることに今さらながら気付きます。夏の間もサマースーツの上着はハンドバッグ代わりに持ち歩き、9月に入ってもそのまま。クリーニングに出して箪笥にしまうのは10月になりそうです。
天気図は大陸高気圧が少しずつ力をつけ、太平洋高気圧に対抗し始めました。確実に秋は近づいています。大陸から涼しい空気が流れ込んで、皆が冷房を止めると、都市気候は一気に解消。急に秋が深まります。あと二週間かそこら、我慢の日々が続きます。
写真1:山田錦の出穂(しゅっすい)(中谷酒造管理田9月1日)
写真2:穂が出そろった田(中谷酒造管理田9月1日)
写真3:色づき始めた柿(中谷酒造洗瓶場)