<蔵の様子>
今年の桜は例年より二週間遅く開花しました。気候の移ろいが遅いと思っていたら、梅雨入りは二週間早くやってきました。
5月10日に苗床作りをしました。種籾は芽を出し、苗は順調に10センチ余りに育ちました。そして今月9日と10日、二日間にわたって田植えを行いました。昨年同様7反半、6枚の田圃です。
天候は曇り。初日は薄日が射しましたが、二日目は少し雨がぱらつきました。田植機は順調に進み、故障もなく無事に終了。
天気予報によりますと、暫く雨が続くようですから水田への水の補充もしなくて済みそうです。昨年は暫く低温が続いた後、猛暑になり、高温障害で収穫量が例年の7割に落ち込みました。今年は順調な生育を願っています。
<今月の話題> 社長の独り言
震災以来、日本たばこの製品が店頭で品薄です。私はショートピースを愛好して五分の一世紀、即ち20年になりますが、ピースシリーズは全て店頭から姿を消してしまいました。
海外出張の折に関西空港の免税店で買ったものを日本に持ち帰るなどしても数はたかが知れています。
やむなく他の銘柄を吸うことになりますが、最近流行りの軽いタバコでは物足りません。ハイライトとエコーは多少なりとも出回っていますので、これで我慢することにしました。
5月30日、グッドニュースが飛び込んできました。いつも予約購入している店の情報で、一週間後の6月6日夕方に1カートン入荷するというのです。しかもその1カートンは全て私のもの。天にも昇る境地! 盆と正月がいっぺんに来たような感動が全身を満たしました。
さて、入荷当日になりました。朝からそれが気になり、最初の一服の旨さを高める為に、ハイライトを吸う本数を減らして夕刻を迎えました。ようやく午後4時。入荷を確認する電話を店に入れました。
「すみません。欠品で入荷しませんでした。」
何という無情。「ああ・・・」言葉が出ません。その時立ち上がって電話をしていたことに気付きました。膝から力が抜け、椅子に尻餅をつきました。期待が大きかっただけに落ち込みも底なしです。やむなく来週まで一週間待つことになりました。
電話の後、代用のハイライトが切れそうなので、駅の売店に買いに行きました。
「4つ下さい。」という私の声に返ってきたのは、「一人一つです。」
ああ、無情。やむなく近くのタバコ屋へ。するとハイライトは品切れ。その代わり、わかばがありました。それにハイライトメンソールがありました。それ以来、「わかば、時々ハイライトメンソール」の日々が続いています。机の上に二つ並べると、緑が引き立ち、心が和みます。
弊社では、東日本向けの出荷が極めて低調。又、弊社は輸出比率が高いのですが、原発事故の風評被害で中国向けは止まったまま。この調子で推移すれば秋の原料米仕入れ代金にも事欠きます。
ストレスの溜まる日々の安らぎは私の場合、タバコです。震災の影響は、想像もできないところにまで及んでいます。一日も早い復旧を祈る「わかば、時々ハイライトメンソール」の毎日です。
この号終わり
写真1:曇天の下、順調に進む田植機
写真2:苗の補充
写真3:私の机のわかばとハイライトメンソール