<奈良漬の漬け方>
砂糖や焼酎を加える方法もありますが、ここにご紹介するのは粕だけで漬ける中谷家の方法です。中谷酒造の粕は吟醸酒の粕が主体ですので柔らかく、甘みも多いのが特徴です。
粕の総量は、以下の三度漬けかえの場合、塩漬け後の野菜の2~3倍が目安です。(4kgであれば粕は10kg程度)
1.瓜や胡瓜など漬ける野菜を塩漬けにします。瓜は縦割りにして種の部分を匙で取ります。塩をたっぷり使うことが成功の秘訣です。漬物桶に入れて重しをします。
水気が抜け、しんなりするまで充分漬けます。二週間が目安です。
* 真夏、気温が高い時は瓜や胡瓜を収穫したその日に塩漬けにすることが重要です。
そのまま放置すると気温で細胞が破壊され、塩が入り込まなくなります。どうしても翌日まで塩漬けができない場合は、水を張った桶に入れて日陰の涼しい所に置いて下さい。
2.水気を拭き取り、塩抜きをせず、そのまま粕に漬けます(一度漬け)。
塩抜きが目的です。前年に漬けた奈良漬けの粕を再利用すると良いでしょう。
3.一度漬けから約20日で新しい粕に漬けます(二度漬け)。
4.二度漬けから約20日で新しい粕に漬けます(三度漬け)。
20日程度で食べられるようになります。
* 奈良漬以外にも魚や肉を一日程度漬けて焼くのも美味です。是非、お試し下さい。
<土用粕の宅配料について>
宅配便では、3袋(12kg)が輸送単位になりますので、3袋毎に宅配料が掛かります。計算例は次の通りです。
4kg1袋発注の場合:1,200円*1+宅配送料*1
4kg2袋発注の場合:1,200円*2+宅配送料*1
4kg3袋発注の場合:1,200円*3+宅配送料*1
4kg4袋発注の場合:1,200円*4+宅配送料*2
4kg5袋発注の場合:1,200円*5+宅配送料*2
4kg6袋発注の場合:1,200円*6+宅配送料*2
<蔵の様子> 山田錦の田植え
6月18日、酒造好適米・山田錦の田植えを行いました。
苗の丈は約20センチ。例年より田植えが一週間遅い分、苗が成長しています。
梅雨入りしたとは言うものの、当日は晴れ。夏の強い日射しが容赦なく降り注ぎます。今年のメンバーは、私(社長)と杜氏の喜多、南舎に加えて、営業の板東の4人。午前9時開始。田植機は快調に進みます。中谷酒造管理田は4枚。約三反です。最初の一枚は1時間半。二枚目を終えて昼食。
私が朝の内に握っておいた握り飯を皆で平らげたあと、午後1時に再開。三枚目を終わって4枚目に移動したところで雨が降り始めました。
西の空が明るいのでにわか雨かと思っていたら、局地豪雨の様相です。雷が鳴り、雷光が空を切り裂きます。農業道路を川のように水が流れます。そばの農業倉庫の軒下に避難した喜多と南舎を救出に、社長のフルタイム四駆が出動です。
「エネルギー充填120%。インプレッサ号、発進!」
宇宙戦艦ヤマトよろしく門を出発し、細い農道でホーンを合図に二人を救助。無事生還です。ただ、室内は泥だらけになってしまいました。
夕方、空が明るくなり雨も小降りになりました。夕日が射し始め、残る一枚も終了。やれやれです。
この米は純米吟醸酒「奈良吟」、吟醸酒「生吟」の原料となります。
写真上:快進撃する田植機
写真中:田植え直後の水田