金賞受賞と家庭の梅酒【酒蔵便りvol.114】

<金賞受賞>

全国新酒鑑評会製造技術研究会会場 5月20日、全国新酒鑑評会で金賞受賞の嬉しい知らせが届きました。
 昨年は金賞を逃しましたが、この四年で三度目の受賞です。
 今シーズンは、山田錦が極度に不足した為、弊社では岩手県産ひとめぼれで挑戦しました。山田錦に比べて難しいとされる麹作りも正確に吸水させ、正確な条件で蒸し、正確な温度で麹菌の胞子を振り、厳密な温度と湿度管理を行う、弊社得意の数値管理でクリアしました。
 5月28日、広島県東広島市の製造技術研究会会場に向かいました。この日は出品酒全てを聞き酒(注)できる唯一の機会です。会場は満員で、既に酒がなくなっているものもあり、全てを聞くことはできませんでしたが、弊社のものは一番良い部類に入っていることが確認できました。
 電報、fax、電話を頂戴し、或いは直接、祝いの言葉をかけて下さった皆様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。
 花をお届け下さった中央硝子、奈良信用金庫様には格別のご配慮に深謝申し上げる次第です。

中央硝子よりいただいたベゴニア 奈良信用金庫よりいただいた蘭

 注:「きき酒」の漢字は「口偏に利」を用いますが、これは日本で発明された漢字です。当用漢字にない為、通常「利」で代用しますが、「聞」には「嗅ぐ」という意味があり、より適していると私は考えています。

<蔵の様子>

山田錦の苗 5月8日に播いた種籾は数日で芽を出し、順調に生育しています。今年の田植えは、6月10日、11日の予定です。

 5月27日、江戸蔵の瓦の葺替が始まりました。北面は十年ほど前に終わっていますので、今回は南面です。大正蔵や他の建物の葺替は既に終わっていますので、これが終われば全て終了。次回は80年後です。葺替に合わせて柱の鉄骨補強も行います。

江戸蔵の瓦剥ぎ 5月25日、庭の梅の実を収穫し、家庭で梅酒と梅ジュースを漬けました。
 梅酒は、梅の重量に対して0.7の氷砂糖。焼酎は穎(えい)35度を使いました。穎は甘い吟醸酒の香りがしますので、質の高い梅酒になりそうです。
 梅ジュースは、梅と氷砂糖の比率が一対一。梅から果汁が出やすいように一粒ずつフォークで突いてから入れました。梅ジュースは、夏は冷水で、冬はお湯で割って飲みます。
漬け終わった梅酒と梅ジュース 梅の実を収穫してから梅の木の剪定をしました。今年は毛虫の豊年のようで、毛虫退治には結構手間が掛かりました。かなりの老木ですが、このように世話をしてやると来年も期待に応えて稔らせてくれることでしょう。

写真1:全国新酒鑑評会製造技術研究会会場
写真2:中央硝子よりいただいたベゴニア
写真3:奈良信用金庫よりいただいた蘭
写真4:山田錦の苗
写真5:江戸蔵の瓦剥ぎ
写真6:漬け終わった梅酒と梅ジュース

2014年6月
 中谷酒造(株)代表取締役  中谷正人